弁護人

詩26:1「私を弁護してください。主よ。私が誠実に歩み、よろめくことなく、主に信頼したことを」
キングジェームス訳では「私を弁護してください」は「judge me(私を裁いてください)」という強い口調で訳されています。弁護はヘブル語「shaphat(シャファット)」を訳したもので、「さばく」のほか「治める」「罪をはらす」「罰を与える」という意味があります。直訳するなら「わたしが正しい者であることを証明してください」とも「正しい裁きを行なってください」とも訳せます。まだイエス様が地上に来られる前の歌です。ダビデは父なる神ご自身に、自分が潔白であることを証明してくださいと頼んでいます。しかし、ダビデの罪が消えたわけではありません。ダビデの犯した罪に対しては誰も申し開きをすることができません。そういう意味において旧約の時代は、いけにえを捧げて罪を購う訓練の時代だったと思います。現在ではイエス様が罪のために死なれ、もし罪を犯しても父なる神の前で弁護してくださいます(1ヨハ2:2)。それは、イエス・キリストを信じる信仰によって義と認められるからです(ピリ:3:9)。誘惑に負けて罪を犯してしまったとしても、イエス様を信じる信仰によって主の前で罪を悔いるなら、イエス様は弁護人としてその人の隣に立ち主に申し開きをしてくださるのです。