ダビデの基本姿勢

詩35:23「奮い立ってください。目をさましてください。私のさばきのために。わが神、わが主よ。私の訴えのために」
ダビデの基本姿勢は「自分でさばかない」というものです。すべての悩みや苦しみを主の前に差し出して、主の解決を待つやり方です。ときには主の答えの遅さにいらだち、早くして欲しい気持ちがにじみ出ていることもあります。「目を覚ましてください」とは主に対してある意味失礼な言葉ですが、それは決してダビデ自身が自分の考えや判断で行動しないことの裏がえしでもあります。イエス様はダビデの態度からさらに踏み込んで「あなたの敵を愛しなさい」と言われました(マタ5:44など)。ダビデの姿勢は正しかったのですが、敵を憎むことさえ放棄させるのがイエス様の言われたことです。パウロは敵に良くしてあげることで「燃える炭火を彼の頭に積むことになる」とも言っています(ロマ12:20)。それは 「隣人を愛せよ(レビ19:18)」という旧約からの主の律法を全うするためのものです。「愛」と聞くなら男女の愛をすぐに想像しがちですが、愛には具体的な定義があります。寛容で親切、ねたまず、自慢せず、高慢にならず礼儀に反せず、利益を求めず、怒らず、人の悪を思わず、不正を憎み正義を喜ぶ、忍耐し期待し、すべてを耐え忍ぶ…というものです(1コリ13章抜粋)。これらのひとつでも満たされていないなら、主の言う「愛」にはならないのです。