生きている間のみ

ロマ7:1「それとも、兄弟たち。あなたがたは、律法が人に対して権限を持つのは、その人の生きている期間だけだ、ということを知らないのですか―私は律法を知っている人々に言っているのです―」
死んだら律法から解放されるなら、誰でも天の御国に行けるようにも思えます。しかし、神の定めたものはそんなにあまいものではなさそうです。神が律法を守るように言われたのは、生きている人間にだけです。聖書は生きている人に語られた神のメッセージで、死んだら律法そのものの権限は失われるとパウロは言います。いのちが与えられたにもかかわらず人は「一度死ぬことと死後にさばきを受けること(ヘブ9:27)」が定められています。これは不変の事実です。死んだあとは善を行なったら天国で、悪を行なったら地獄という概念は世界中の国々で信じられていますが、聖書によるならちょっとニュアンスが違います。それは本来すべての人がさばきを受け、誰一人として死罪を免れることができないという点です。聖書は旧約の時代から罪を示し、どんないけにえを捧げようと人は滅ぶべき存在だと教えています。唯一、汚れのない神ご自身の命が捧げられたことによって罪は死から解放され、人は生きることができるのです。そしてイエス・キリストの十字架によって本当にそのことは起きました。十字架の救いを受けることができるのは、地上にいる120年以内の人生の中のみです。イエス・キリストの救いを着ずに主の前で立つなら、死罪の判決は免れないでしょう。