家主ガイオ

ロマ16:23「私と全教会との家主であるガイオも、あなたがたによろしくと言っています。市の収入役であるエラストと兄弟クワルトもよろしくと言っています」
ガイオはデルベ人(使20:4)とマケドニヤ人(使19:29)の2人が書かれていますが文面からはどちらか判別しづらいです。どちらもパウロと行動をともにしており、マケドニヤ人ガイオにいたっては、マケドニヤで偶像のことで騒ぎが起きたときにローマに逮捕されています(使19:29)。ここで書かれているガイオは「家主」だとありますが、オーナーという意味ではなく管理者的な意味が強く英語訳でも「host(KJV)」や「hospitality(NIV)」という言葉が使われています。全教会を任されているガイオはいまパウロと共にいてローマ教会の人々にあいさつを送っているのです。相当なパウロの信頼があり、パウロ自身がクリスポとガイオ以外にバプテスマを授けたことがないと言うほど身近にいたようです。また、ヨハネの第3の手紙では、ヨハネが明らかにガイオに宛てた手紙だと冒頭であいさつが書かれています(3ヨハ1)。パウロヨハネからも大きな信頼を得ているガイオは断片的にしか聖書に登場しませんが、このような兄弟たちが教会を支え、使徒たちの働きがとどこおることなく神の栄光が表わされていたのだと思います。現在の教会の中にも名前は知られてはいないけれども、それぞれ教会の体の一部を担っている人がいます。感謝。