リッチになる弊害

申17:17「多くの妻を持ってはならない。心をそらせてはならない。自分のために金銀を非常に多くふやしてはならない」
16節には「自分のために馬を多く増やしてはならない」ともあります。ソロモンは戦車を1400台、騎兵12000人を保有していた記録があり(1王10:26)、またエジプトから輸入された馬は銀150(1王10:29)とも書かれ、相当数の馬とともにエジプトに下っていったことがわかっています。別の箇所ではソロモンには700人の王妃と300人のそばめがいて(1王11:3)、彼のところに入ってきた金は1年間に666タラントだったとあります(1王10:14)。ここまで見ても、ソロモンは申命記に書かれてあるたった2行のおきても守れていませんでした。そしてその後も王たちはことごとく主の命令を破り、自分勝手な行ないをするのです。唯一ヨシヤぐらいがまともな王だったでしょうか?イスラエルのその後の歴史はすでに起きています。主の怒りが下り、捕囚にあってしまいました。しかし、これは「王」への警告ではなく、神を信じるすべての人に対する戒めだと思います。特に上に立つ者には「おごり」や「高慢」などの誘惑が耐えることはありません。金を持ったら権威を与えられたように錯覚するのは誰でも同じだと思います。誰もが自分の財産を守り、あわよくばもっと増やしたいと願うのです。自分の持つ金銀が主への信仰の妨げになるのなら、持たないほうがましだ、と財産を投げ出せる人が世界中に何人いるでしょうか?貧乏はひょっとしたら恵みかもしれません。