シメオンはユダの中

ヨシュ19:9「シメオン族の相続地は、ユダ族の割り当て地から取られた。それは、ユダ族の割り当て地が彼らには広すぎたので、シメオン族は彼らの相続地の中に割り当て地を持ったのである」
レビとシメオンは妹ディナが恥ずかしめられた事件で、シェケムとの和解を破り割礼の傷が癒えるときに皆殺しにした2部族です(創43:24)。その後、モーセが「主につく者は、私のところに」という問いかけにレビ族が集まり、レビ族は神に仕える者になりました(出32:26)。シメオンは過去に犯した過ちを回復することが何もないために、出エジプト時59300人いた成人男子は(民1:23)、荒野の旅の終わることには22200人と半減し12部族中最下位になってしまいます(民26:14)。相続地を割り当てられるときも、最大領地のユダの中の一部を割り当てられ、シメオン族はくじを引く権利はありましたが、何かしいたげられている待遇です。それでもユダとシメオンはレアから生まれた、同じ血を持つ兄弟として助け合う関係だったのでしょう(創29:33-35)。この割り当て地のために「私に割り当てられた地に私といっしょに上ってください(士1:3)」とユダとシメオンが一緒に戦う記事が残されています。人数も半減し、割り当て地もユダの間借り状態ですが、黙示録の印を押される部族の中にシメオンの名前はしっかりと書かれており(黙7:7)、決して忘れ去られた民族ではなかったようです。