モアブに対する宣告

イザ15:1「モアブに対する宣告。ああ、一夜のうちにアルは荒らされ、モアブは滅びうせた。ああ、一夜のうちにキル・モアブは荒らされ、滅びうせた」
9節に出てくる「ディモン」はモアブの首都で、モアブが信仰していたケモシュの祭壇があったところです。ソロモンはモアブのケモシュ、アモンのモレクを祭るために祭壇を築いたとあります(1王11:7)。エレミヤにはモアブはケモシュのゆえに恥を見ることが預言されています(エレ48:13)。それほどモアブとケモシュ神は深い関係があったにもかかわらず、一夜のうちに滅んでしまいます。ケモシュの神はモアブに対して何の利益をもたらしませんでした。まことの神以外に仕えるということは、無駄に人生を費やすことと同義語です。むなしく人生を過ごしたければ、ほかの神々やお金、仕事に仕えれば良いでしょう。それは個人の自由です。しかし、それらの人々の行き着くところは神のいない世界です。モアブはイスラエルとは隣国で、いつもイスラエルの動向を注視していたはずです。モアブには何度か神に立ち返るチャンスもあったはずです。イザヤの預言はモアブだけに向けられたものではないと思います。預言が何か先に起きることだけを示してるのではなく、神がすべての人に向けたメッセージだということを忘れてはいけないと思います。