イル・ハヘレス

イザ19:18「その日、エジプトの国には、カナン語を話し、万軍の主に誓いを立てる五つの町が起こり、その一つは、イル・ハヘレスと言われる」
カナン語(ヘブル語)を話すようになるのは、よほどユダヤの影響を受けないとありえないことです。エジプトの滅びの宣告から始まった19章ですが、最後には「わたしの民エジプト…祝福があるように(25)」と締めくくられています。預言の中ではエジプトがいかに主に従うようになるかが書かれており、まず「主がエジプトに対して計るはかりごとのためにおののく(17)」から始まります。そして5つ町が起こり、そのひとつは「イル・ハヘレス」と名付けられます。口語、共同訳では「太陽の町」と訳されていますが、英語の訳ではほとんどが「city of destruction(破壊の町)」となっています。それは「ハヘレス」は死海文書やほかの写本では「herec(ヘレス)」と書かれ、ハヘレスなら「太陽」を、ヘレスならば「破壊」を意味することからきた相違だと思います。それがどういう町なのかはわかりませんが、エジプトとアッシリア両方の国が主に愛されており、やがてイスラエルの敵国ではなく兄弟国として祝福を受けるようになると預言されています(21-15)。アッシリア(現在のイラク)もエジプトもイスラム教の国ですが、やがて主に立ち返りまことの神を礼拝するときがくるのでしょうか。