三日月の飾り

士8:21「そこで、ゼバフとツァルムナは言った。「立って、あなたが私たちに撃ちかかりなさい。人の勇気はそれぞれ違うのですから。」すると、ギデオンは立って、ゼバフとツァルムナを殺し、彼らのらくだの首に掛けてあった三日月形の飾りを取った」
ギデオンがどんどん気性が荒くなっていき「あなたがたを踏みつけてやる(7)」とか「このやぐらをたたきこわしてやる(9)」などと暴言を吐き、ミデアンの王を殺した後には三日月の飾りを取った…とあります。この三日月形の飾りはギデオンが気に入ったようで、イシュマエル人の分捕りものの分け前の中にも三日月形の飾りが入っていました(26)。これがきっかけでギデオンは手柄の品を要求し始めました。何かがギデオンの心に火をつけ、感情をむき出しにし、欲求を抑えられなくしたのです。ギデオンには70人の子がいて、多くの妻があったとも書かれています(30)。最初に聖書に登場した酒ぶねのなかで麦を打っていた弱々しいギデオンはもういません(6:11)。しかし、彼の作った金のエポデは一族の落とし穴になった…とあります(27)。ギデオンの勇姿はミデアンの王の死とともに終わり、あとに残ったのはむき出しの心と欲情をもった一人の男の姿でした。ギデオンから学ぶことは、主の助けで何かを成し遂げたとしても、主への感謝を忘れず、へりくだることを注意しなければならないことだと思います。