最初のギデオン

士6:22「これで、この方が主の使いであったことがわかった。それで、ギデオンは言った。「ああ、神、主よ。私は面と向かって主の使いを見てしまいました」」
ギデオンはミデアンから見つからないように酒ぶねの中で小麦を打っていましたが(11)、主の使いはギデオンを「勇士よ」と呼びかけました(12)。こそこそ隠れるようなギデオンに「勇士」の要素はこの段階では見当たりません。主の使いがミデアンをギデオンに渡されると告げられても「私の分団はマナセのうちで最も弱く、私は父の家で一番若いのです(15)」と、自分が戦う勇士だとは考えていませんでした。それどころか、今話している相手に本当に主の使いかを確認するのです(17)。それは、主あるいは主の使いを見た者は死ぬという、言い伝えがあったからです。ギデオンの捧げたものは種なしパンで、なだめの捧げもののときに使われるせんべいのようなものでした(レビ2:2)。これを祭壇の上で焼き、煙にすることで主へのなだめが完成するのです(レビ2:2)。そして、主の使いは杖を使ってパンを焼き尽くし(21)、律法に書かれているようにしました。その様子を見てギデオンは自分が話している相手が「主」であることを悟ったのです。すると、今度はギデオンの考えたことは自分のいのちのことでした。主に会えたことを喜ぶよりも、自分が生きているかどうかを心配したのです。臆病で疑い深いギデオンが主によって変えられる前の状態わかる出来事です。