アルファベット順

詩112:9「彼は貧しい人々に惜しみなく分け与えた。彼の義は永遠に堅く立つ。その角は栄光のうちに高く上げられる」
111編と112編はヘブル語の「いろは歌」のようになっており、それぞれの文の頭にヘブル語のアルファベット「アルフ」から「タブ」までの22文字が順番に並べられています。両方とも「ハレルヤ」から始まり文の形態が似ていることから、同じ人物が歌にあわせて歌ったのではなく、文章として残したものを詩篇に入れたのだと思われます。この歌では「主を恐れ、その仰せを大いに喜ぶ人(1)」について書かれており、主がその人に報いる様子がわかります。最後は「その角は栄光のうちに高く上げられる」とあり、主の不変の義が表されています。しかも、この詩はヘブル語のアルファベットの順番を崩すことなく描かれ、相当に文章に通じた人物であると同時に、主の正しさを理解していたと考えられます。日本語に訳されなおかつヘブル語のニュアンスをまったく理解していないので、この詩本来のすばらしさや、音の流れなどを感じることはできませんが、詩篇の最初から脈々と流れる主に従う者への主の報いが賛美に値することはわかります。