エリヤとやもめ

1王17:14「イスラエルの神、主が、こう仰せられるからです。『主が地の上に雨を降らせる日までは、そのかめの粉は尽きず、そのつぼの油はなくならない』」
エリヤは一定の住居を持たず、着る物も質素で、現代風に言うとちょっと乞食のような格好をしていました。彼には主がついておられ、彼も主を信頼していました。それゆえ、干ばつで雨が降らなくても、カラスが彼を養っていたのです(6)。そして川の水が枯れると、今度はエリヤより貧しいかと思われるやもめのところに遣わされます(10)。やもめのところはおそらくカラスよりはましだったのでしょうが、タイミングが悪すぎました。やもめは「わたしは、そこのひとりのやもめに命じて(9)」という主のことばのとおり、主の人が来ることは前もって知らされていたと思われます。それゆえ、エリヤが望む水もパンも与えようとしました。しかし、彼女の経済状況はどん底だったのです。ちょうど粉と油がそこを尽き、最後の食事を作るときにエリヤは現れました(12)。本来ならやもめは神の人に最善のもてなしをし、神への信仰と忠誠を見せられる場面ですが、エリヤがやってきたのは逆にやもめを救うためでした。どんなにどん底でも信仰を絶やさず、主の人に礼を尽くして仕えるなら、天の神もそのことを覚えていてくださると思います。最後の粉が無くなるまであきらめず、主の声に従うならやもめのように奇跡を見れるのだと信じます。