イゼベルの影響

2王9:34「彼は内に入って飲み食いし、それから言った。「あののろわれた女を見に行って、彼女を葬ってやれ。あれは王の娘だから」」
イゼベルが王の娘と言うのは、イスラエルやユダの王の娘ではなく、シドン人の王エテバアルの娘(1王16:31)のことです。どういう経緯でシドン人のイゼベルがアハブと結婚したのかはわかりませんが、彼女がイスラエルにバアルを持ち込んだのは事実です。彼女は主の預言者を皆殺しにしようとしましたが、エリヤの活躍により100人はほら穴に隠れ無事でした(1王18:13)。またカルメル山の有名なエリヤと戦ったバアルの預言者たち450人はイゼベルが集めた者たちです(1王18;:19)。彼女の娘アタルヤはユダ国ヨラムと結婚し、ユダ族の子を殺し自分が女王になるという、ユダ国の歴史上最悪の時代を残しました(11:1-3)。イゼベルの娘アタルヤはユダ王国にその血を残し、イゼベルのDNAを残そうとしました。黙示録ではテアテラの教会の中でイゼベルを放置したため、信者が偶像崇拝に走り不品行を行なっていると警告されています(黙2:20)。教会に堂々と入ってくるイゼベルは、あたかもその地位にふさわしく見えるかも知れませんが、その実態はサタンの心を持ち、信者を不品行と偶像崇拝に導く存在なのです。