小麦粉一セアが一シェケル

2王7:16「そこで、民は出て行き、アラムの陣営をかすめ奪ったので、主のことばのとおり、上等の小麦粉一セアが一シェケルで、大麦二セアが一シェケルで売られた」
もともと小麦1セアがいくらだったかがわからないのでちょっとピンときませんが、城内にききんがおき、「ろばの頭一つが銀八十シェケルで売られ、鳩の糞一カブの四分の一が銀五シェケル(6:25)」を参考にするなら価格が下がったことがわかります。またレビ記によると自己所有の畑の評価は大麦1ホメル(230リットル)に対して銀50シェケルとあり(レビ27:16)、1シェケル当たり4.6リットルなので、上質の小麦粉1セア(7.7リットル)が1シェケルはいかに安くなったかがうかがい知れます。ききんから救われる方法は、必ずしも雨を降らすだけではなさそうです。今回主の選ばれた方法はアラムの軍隊を強制的に退去させ、後に残された戦利品や食糧でイスラエルの危機を救うというものでした。その奇跡が起きる予兆として、預言者エリシャを通して「小麦粉一セアが一シェケルで、大麦二セアが一シェケル」と告げたのです。しかし、普通に考えてもたとえ今から雨が降ったとしても、次の収穫まで最低1年かかり今飢えている人々を満たすには時間がかかり過ぎます。主の計画は人には不思議に見え、ときに美しいほどに絶妙なタイミングで行なわれるのです。