アタルヤもヘロデも

2王11:2「しかし、ヨラム王の娘で、アハズヤの姉妹のエホシェバが、殺される王の子たちの中から、アハズヤの子ヨアシュを盗み出し、彼とそのうばとを寝具をしまう小部屋に入れて、彼をアタルヤから隠した。それで、彼は殺されなかった」
アタルヤをヘロデ王に置き換えるなら、まさしくイエス様の時代にあった出来事と同じです(マタ2:16)。アタルヤはイザベルの娘でシドン人、ヘロデはエドム人で、ともに正当なユダ族でなく王座に着くべきではありませんでした。王座は権威の象徴で、誰もがひれ伏し、自分の思い通りにすることができる万能のポジションです。人をあごでこき使うのは快感かもしれませんが、イエス様は人の上に立ちたいなら人に仕える者になりなさい、と言われています(マタ23:11など)。聖書の中ではサタンは「いと高き方のようになろう(イザ14:14)」と言い、天の王座を目指しました。正当な権利もなく、資格も血筋も関係ない者が王座に着こうとするとき、必ず他を排除しようとします。そういう意味においてはアタルヤもヘロデも他の歴史の征服者と同じ道を歩んだことになります。他人を排除するのと、他人に仕えるのとでは天地ほどの隔たりがあります。イエス様が言われた「人に仕える」は黄金律(自分のしてもらいたいことを相手にするマタ7:12)に通じるもので、神の知恵でもあります。