エホヤキンとエゼキエル

エゼ1:2「それはエホヤキン王が捕囚となって連れて行かれてから五年目であった。その月の五日に」
エホヤキンは18歳のときにわずか3ヶ月で王座を失っているので、5年後はまだ23歳です(2王23:8)。しかも伯父のゼデキヤも存命中でユダ国もまだ完全に滅んではいませんでした。エゼキエルはエホヤキンとともにバビロン捕囚に遭い、そこで主からの啓示を受けるのです。エホヤキンは別名エコニヤ(旧約ではエコヌヤ)と呼ばれ、マタイの系図の中にもイエス様の直系の先祖として名前があります(マタ1:11)。ゼデキヤ王は捕囚の後、獄中で死にますが、エホヤキンはバビロンの新王エビル・メロダクに目をかけられ、王と食事をするまでになり、2人の王の明暗が描かれています(2王25章)。エゼキエルはイエス様の血筋を絶やさないようにエホヤキンに付き、彼の生涯を見守り主からの預言を語った人物です。聖書では捕囚から神殿回復までの間の詳しい記述は残っていませんが、マタイの系図によればエホヤキンからサラテルが生まれ、サラテルからゾロバベル(旧約表記はゼルバベル)が生まれたことになっています(マタ1:12)。ゾロバベルは神殿回復のときのユダの総督で(ハガ1:1)、神殿再建の立役者です。エゼキエル書の書き出しにエホヤキンの名前が使われているのは興味深いものを感じます。