ユダヤ人を養うバビロン

2王25:30「彼の生活費は、その一生の間、日々の分をいつも王から支給されていた」
1990年に東西ドイツが再統一されました。その際の問題に経済格差が挙げられ、旧共産国家の東ドイツは生産力の観点では西ドイツの負担が大きく、経済大国のドイツといえども傾きかねない状況でした。他国を征服し、領土拡大や国民が増えることは征服者にとっては満足かもしれませんが、いざ実際の生活が始まるなら、新しく加わった民を養っていかなければなりません。「生活費」はヘブル語で「arukha(アルハー)」で、「手当」とか「食事」を意味します。たった1人の王でさえ、養うために費用がかかります。国全体になるなら、なおさらのことです。そういう意味ではペルシャユダヤ人のエステルやモルデカイ、ダニエルなどを登用し、優秀な人材を人種に関係なく用いる政策を取っており賢い選択と言えます。いくら主の命令でも聖絶するのは勇気のいることで、ユダヤ人の多くの民族は根絶やしにせず同居する道を歩みました。生き残るのにも理由があり、滅ぼされるのにも理由があります。それはどんなに個人が願ってもかなわぬもので、主の計画のみが粛々となされ、人は主の栄光の目撃者となりえるのです。