ケルビムのすがた

エゼ10;1「私が見ていると、ケルビムの頭の上の大空に、サファイヤのような何か王座に似たものがあって、それが、ケルビムの上に現われた」
ケルビムは創世記の中に人をエデンの園から追放した後、いのちの木の道がわからないように「ケルビムと輪を描いて回る炎の剣を置かれた(創3:24)」と書かれているのが最初です。つまりケルビムはあるべき存在を隠すような役割があり、人には見えないものなのかも知れません。またケルビムと主の王座は深くかかわっておりケルビムを見つける事は主がそこにおられることを示しています(詩80:1など)。にもかかわらず、契約の箱のふた、通称「あがないのふた」にはケルビムを作れと命じられています(出25:18)。さらにモーセの幕屋やソロモンの神殿には当たり前のようにケルビムが織り込まれたり、彫刻が彫られたりしています。エゼキエルが告白しているように(20)、亜麻布の衣を着ている人が「ケルブ(あるいはケルビム)」と口に出さなければ、ケバル川での幻に出てきた生き物が ケルビムだとわからなかったようです(1章)。誰かが人にケルビムの姿を教え、神殿などにその姿をとどめていましたが、今では誰もその姿を知る人はいません。唯一これから先未来に完成するであろうエゼキエル神殿に再びその姿が現れるので、それを待つしかありません。