私は全く美しい

エゼ27:3「あなたはツロに言え。海の出入口に住み、多くの島々の民と取り引きをする者よ。神である主はこう仰せられる。ツロよ。『私は全く美しい』とおまえは言った」
ツロの領土は海の真ん中にあったと書かれています(4)。「領土」はヘブル語で「gebuwl(ゲブール)」で、「境界」とか「なわばり」という意味もあります。ツロの境界は陸地になく海にあったのなら古代ツロは孤立した島だったのかもしれません。またソロモン王のときにツロの王ヒラムは秘密の金の鉱山オフィルに行き多くの金を持ち帰った記述があります(1王10:11)。後にヨシャバテ王がオフィルに行こうとしましたが船は難破してしまいました(1王22:48)。よほどの航海術がなければたどり着けない金の島へ、ツロの船乗りだけが行くことができたのです。美しさを誇ったツロには多くの国が好んで取引をしたがり、海の覇者として聖書に登場しています。下世話な話ですが、ツロやタルシシュがアトランティス大陸 ではなかったかという説まであります。アトランティスは哲学者プラトンが著した本の中にある、かつて繁栄し火山の爆発によって滅んだとされた島です。ツロが圧倒的な制海権を握っていたため、どこにでもアクセスでき、船による輸送は陸のそれよりはるかに多くの商品を運搬できます。金と美が備われば何が次に起きるかを学ぶにはツロを知ることだと思います。