あははとあざ笑った

エゼ26:2「人の子よ。ツロはエルサレムについて、『あはは。国々の民の門はこわされ、私に明け渡された。私は豊かになり、エルサレムは廃墟となった』と言ってあざけった」
ツロに関する預言は3章に渡ります。ツロがさばかれる1つの要因が神の民をあざけったことにあります。自分は成功し、エルサレムは廃墟になったと高ぶるなら主は懲らしめを与えるでしょう。なぜツロこのことが多く書かれ、ページを費やしその滅亡の預言がされているかは、28章で分かるようになります。ツロの王は成功者の象徴で、美の極みだったと書かれ(28:12)、全きものだったともあります。エデンにいて(28:13)、主とともに歩む存在でした。成功者となり容姿も完璧な人が高慢になりやすいのは世の常です。しかも、エルサレムが滅びるときに笑っているのです。「あはは」というのは、ヘブル語で「hehakh(ヘアーク)」で、新改訳ではどれも同じ「あはは」という訳を当てています。その笑いは面白く、愉 快な様子を笑っているのではなく、上からの立場であざ笑う様子を表しています。自分が唯一の成功者だと思っていても、他にも成功する者がいたら嫉妬するようになるでしょう。そういう意味ではエデンにいた最初の存在は、神が後から造られた人間に対して嫉妬したとしてもおかしくないと思います。しかし、高慢になったツロの王にはさばきが用意されているのです。