エサウ、エリファズ、テマン

1歴1:35「エサウの子は、エリファズ、レウエル、エウシュ、ヤラムとコラ」
創世記36章に書かれている系図と同じものですが、ここでは「ヤコブ」という名前はもう使われていません。エサウは赤いレンズ豆を欲しがったために、「赤い」という意味のエドムが彼の名前となり、エサウの子孫はエドム人と呼ばれるようになりました(創25:30)。エサウの長子はエリファズといい、ヨブ記に登場するヨブの3人の友人の1人と同じ名前です(ヨブ2:11)。さらにエリファズの長子がテマンとなっており、ここからテマン人が発生したと考えると、ヨブ記に登場するテマン人エリファズはエサウの長子ではなさそうです。おそらく、ユダヤ人や近隣の諸族には先祖の名前をつける風習に従い、エリファズの子孫の中に同名の人がいたのだろうと思われます。というのも、ヨブ記の年代がいまだに不明で、いつの時代のことだかわかっていない からです。一説によれば、モーセ5書に続く最も古い書簡だと言われています。それでもエゼキエルの中に「ノアとダニエルとヨブ」と書かれているので(エゼ14:14)、捕囚よりは前の時代なのは確かです。エドムの子孫にテマン人が生まれ、その一族の一人がヨブを助けに行ったことはエドム人にも主を礼拝する時代があったことを示しています。