先見者

2歴19:2「すると、先見者ハナニの子エフーが彼の前に出向いて来て、ヨシャパテ王に言った。「悪者を助けるべきでしょうか。あなたは主を憎む者たちを愛してよいのでしょうか。これによって、あなたの上に、主の前から怒りが下ります」
ヨシャバテの父アサに現れたのは「予見者」ハナニだと書かれています(16:7)。今度は「先見者」となっています。英語NIVでは両方とも「seer」となっており、特別な区別をしていませんが、原語ヘブル語では「chozeh(ホゼー)」と「ra'ah(ラアー)」と分かれています。16章で使われたのは「ra'ah(ラアー)」のほうです。さらに聖書によく出てくるのは「預言者」で、これはヘブル語で「nabiy(ナビー)」で、主からのことばを預かって伝える人のことです。先見者は明らかにその役割が違っているようで、預言者よりももっと短時間の近々に起こる出来事を知らせるようです。先見者と予見者の違いははっきりとしませんが、ハナニのように両方の呼び名で呼ばれていることから、ほとんど同じ意味なのではないかと思われます。エフーはヨシャパテの良い面と悪い面を述べ、王としての総括を話しました。その上で主を恐れることを進言します(10)。過去が良くても、今がダメで、将来が見えないようでも主に仕えてるとは言えないでしょう。主は人生のできる限りをともに過ごしたいと願っているのです 。