ギホン水道

2歴32:30「このヒゼキヤこそ、ギホンの上流の水の源をふさいで、これをダビデの町の西側に向けて、まっすぐに流した人である。こうして、ヒゼキヤはそのすべての仕事をみごとに成し遂げた」
ギホンのトンネルとも、ギホン水道とも呼ばれる治水改革は、アッシリヤの王セナケリブの記事とともに書かれているので、おそらくこの時代のものだと推測できます。この水道の終点にシロアムの池があったとされ、イエス様が盲人の目を癒した場所でもありました(ヨハ9:6)。しかし、シロアムの池は長い間発見されておらず、おそらくギホン水道の終端だろうと思われていました。ところが2004年に新しく発見された遺跡がシロアムの記述に当てはまることから、その場所がシロアムの池の場所だと見なされています。それは、当初予想していたギホン水道の終端から100メートルばかり離れた場所でした。とにかくヒゼキヤの水の確保によって、ヒゼキヤの時代にはアッシリアに滅ぼされず、なんとか持ちこたえることができました。わずか1節の記述ですが、ヒゼキヤの行な った宗教改革とともに特筆すべき成果だと言えます。