いなずまのように天から

ルカ10:18「イエスは言われた。「わたしが見ていると、サタンが、いなずまのように天から落ちました」」
ヘブル語の「天」は「ouranos(ウラノス)」で、バプテスマのヨハネが宣教を開始したときに言った「天の御国が近づきました(マタ3:2)」の天と同じ単語です。ほかに「宇宙」とか「世界」という意味もあります。ヨブ記によれば、サタンは主の前に他の天使に混ざっていたという記述があり(ヨブ1:6)、主のおられる場所にサタンがいたことがわかります。サタンは単数で書かれているので、あちこちにいるわけではなく、このルカの記述を参考にするなら、天から落ちたサタンはもう天に戻ることはできず、神の前で直接訴えることは出来なくなったのではないでしょうか?それはこれから救いを受けるクリスチャンと地上にとどまるサタンとの戦いの始まりだとも言えます。主が天からサタンを落としたのは、サタンが地上にいたとしても人が立ち向かえる力があるからだと思います。「蛇やさそりを踏みつけ、敵のあらゆる力に打ち勝つ権威を授けたのです(19)」は、イエス様以前にはそういう権威がなかったことを示しています。十字架の救いと敵に打ち勝つ権威があれば、何も恐れるものはないでしょう。