あわれみで胸が熱く

ホセ11:8「エフライムよ。わたしはどうしてあなたを引き渡すことができようか。イスラエルよ。どうしてあなたを見捨てることができようか。どうしてわたしはあなたをアデマのように引き渡すことができようか。どうしてあなたをツェボイムのようにすることができようか。わたしの心はわたしのうちで沸き返り、わたしはあわれみで胸が熱くなっている」
アデマ、ツェボイムというのはカナン人の王国の内の2つで(創10:19)、アブラハムの時代に滅ぼされたソドムとゴモラと一緒に滅んだ国です(創19章)。創世記ではソドムとゴモラが注目されていますが、申命記の中に「その全土は、硫黄と塩によって焼け土となり、種も蒔けず、芽も出さず、草一本も生えなくなっており(申29:23)」という記述があり、ソドム、ゴモラを含む4つの国が一度に滅んだことになっています。エフライムは次男でありながら、マナセに代わって長子の祝福を受けます(創48:14)。そのエフライムは幼いころから主の守りを受けていたことがここで明かされています(3)。エフライムはイスラエルのことで、主は彼らをアデマやツェボイムのように悲惨な滅びを迎えることを望んでいません。それどころか、「あわれみで胸が熱くなっている」と書かれています。1人の預言者ホセアの人生を通して語られたイスラエルへの預言は、恐ろしいものではなく、あわれみに満ちた主の心からの訴えでした。