まず一日目で

ヨナ3:4「ヨナはその町に入って、まず一日目の道のりを歩き回って叫び、「もう四十日すると、ニネベは滅ぼされる」と言った」
「40」という数字は聖書の中で試練の数字、あるいは耐えるべき期間の数字だとされています。ヨナは3日以上最初の主の命令から遅れています。それでも3日も歩かなければ周り巡らないニネベの町について、最初の日の訴えでニネベの人は反応するのです(5)。ニネベの町の機能が非常に伝達力に長けており、あっというまに王にまでヨナの声が届いたことには驚かされます(6)。おそらく主のご計画はヨナが宣言してから40日後にさばきを行なうようにされていたのでしょう。ヨナは3日間魚の中で祈り、悔い改めました(2章)。しかし、ヨナが宣告した滅びに素直に従い、悔い改めようとするニネベの人を見てヨナの心は穏やかではありません(4:1)。確かに大魚の腹の中では悔い改めたものの、それは主に従うという献 身の心を新たにしたに過ぎません。人の心はそう簡単に砕かれるものではなく、ヨナの物語の大切な要素はヨナの取ったひとつひとつの行動に現れているのです。主のヨナへのメッセージはそのままヨナ書を読む人にも語られているのだと思います(4:11)。