わたしをそそのかして

ヨブ2:3「主はサタンに仰せられた。「おまえはわたしのしもべヨブに心を留めたか。彼のように潔白で正しく、神を恐れ、悪から遠ざかっている者はひとりも地上にはいない。彼はなお、自分の誠実を堅く保っている。おまえは、わたしをそそのかして、何の理由もないのに彼を滅ぼそうとしたが」」
「そそのかす」のヘブル語は「cuwth(スース)」が使われており、「誘う」とか「おびき寄せる」という意味があります。1章にみられるヨブの神に対する誠実さは、サタンのそそのかしによる試練で、それに打ち勝ったヨブを神は自慢しているのです。サタンは言葉巧みに主を誘導し、地上にいる信仰者の芽を摘み取ろうとしています。しかも今度の試練は辛辣を極めます。「彼の骨と肉とを打ってください(5)」…もし、物がなくなったらまた買い揃えば良いでしょう。たとえ財産をすべて失ったとしても、いのちさえあれば何とかなります。ヨブは神による「いのちには触れるな(6)」というぎりぎりの試練に会うのです。地上にいるエース級の信仰者ヨブでも、神の人格への矯正は緩むことはありません。それは「キリストの満ち満ちた身たけにまで達するため(エペ4:13)」という大きな目標への道のりなのです。