泥の家に住む者

ヨブ4:19「まして、ちりの中に土台を据える泥の家に住む者はなおさらのことである。彼らはしみのようにたやすく押しつぶされ」
「泥の家」とは人の肉体のことです。「泥」はヘブル語で「chomer(コマー)」が使われており、「セメント」「しっくい」「粘土」などの意味があります。人はもともとちりから造られ、やがてちりに帰ることが主によって語られています(創3:19)。そう考えると我々はちりの割にはかなり過ごしやすい環境を与えられていると言えます。エリファズはテマン人だとあり、エサウの長子エリファズの子テマンから派生しておりエドム人です。まだエドム人とウツ人(ヨブの出身)が交流があり、敵対していません。それどころか同じ「主」を信仰しており、エリファズは主に出会ったことがあると告白しています(15-16)。また残りの2人も同様にヨブと同じ神を信仰していました。そしてエリファズの第一声は「さあ思い出せ(7)」というもので、ヨブが主を怒らせる何かの失態か罪があるのだろうという考えから来ています。ちりにすぎない人が神の怒りから逃れることはできない…エリファズの神への信仰は善と悪の2つの選択から来ているもので、一方的にヨブを責めているようにも聞こえます。