出産についての定め

レビ12:5「もし、女の子を産めば、月のさわりのときと同じく、二週間汚れる。その女はさらに六十六日間、血のきよめのために、こもらなければならない」
血液による病気の感染は、空気感染や接触感染の場合と比べて感染力が違います。医療関係者が血液には絶対素手で触ることはありません。最近ではプラスチックやゴムの手袋を必ずしています。血に命が宿る(17:14)ことは、聖書でも語られていますが、病原菌も同時に血の中に存在しています。そういう意味で、衛生上あるいは疫学上からも血に直接触らないことは良いことだと言えます。当時には現代ほどの医学もなく、間違って血に触れることは病気になる可能性もありました。特に出産時の出血や、出産後の悪露(おろ) は男性にはちょっと想像できないもので、多くの血を失うことで女性の体力も出産後には低下しがちです。33日や66日の産後の休息はそれなりに意味のあるものだったと思います。男女でなぜ汚れる日にちの長さが違うのかはわかりませんが、血に対して非常に警戒心と恐れを持たせるように工夫されています。それでも幕屋の中では動物の血を祭壇や祭司の服、聖所の垂れ幕にまでふりかけかなり血なまぐさい様子だったのです。