中風の人を担いだ4人

マコ2:4「群衆のためにイエスに近づくことができなかったので、その人々はイエスのおられるあたりの屋根をはがし、穴をあけて、中風の人を寝かせたままその床をつり降ろした」
中風の人が癒される話はマタイ、マルコ、ルカの共観福音書のすべてに見られます(マタ9章、ルカ5章)。マタイではこの出来事がイエス様の「自分の町」で起きたことになっています。その町はイエス様と弟子たちはナザレを離れてカペナウムに移り住んだ記述があるので(マタ4:13)、カペナウムのことだと思われます。中風の人には最低でも4人の助ける人がいました(3)。しかもこの4人のしたことは他人の屋根をはがす、というとんでもないことだったのです。中風の人がどういうバックグラウンドであったかはわかりませんが、4人の行動を見る限り、それなりの人望と信頼のあった人のように見えます。しかし、イエス様は「子よ。あなたの罪は赦されました(5)」というだけで、この言葉だけではまだ中風の人が歩けるようになっていません。多くの人が癒される中、罪の赦しの権威を示されたのはこの人だけです。それは本来友人たちの信仰に対してであり、4人の友人が望んでいたものとは違っていました。しかし、イエス様は彼らの信仰に応え、なおかつ癒しも示されたのです。