あなたがたに勧告します

1テサ5:14「兄弟たち。あなたがたに勧告します。気ままな者を戒め、小心な者を励まし、弱い者を助け、すべての人に対して寛容でありなさい」
11節から怒涛の訓戒と勧めが書かれています。テサロニケではすでに互いに励まし合っているようです(11)。しかし、パウロはそれだけではなく、さらに進んで小心な者と弱い者への配慮を忘れることがないように語っています。そしてすべての人に対して寛容でありなさいとも書かれています。すべての人には善を行なうようにも書かれています(15)。多くの人がいる中でどうしても目が行ってしまうのは、よく働き、目立つ存在です。逆にないがしろにされがちなのが目立たない存在です。気が小さく、大きな声で主張することもなく、目立たない存在ですが、パウロは教会の中でそういう存在を放っておいてはいけないと注意しているのです。勧告するの「勧告」にあたるギリシャ語は「noutheteo(ヌセテイオ)」で、この単語に「parakaleo(パラカレイオ)」という「強く推す」とか「自分の側に呼ぶ」という単語が付け加えられています。つまり、ただ強く勧め告げているのでなく、決してこの勧めをないがしろに考えて欲しくないというパウロの強い意志が感じられます。声が小さいからといって軽んじてはいけないのです。