ヨブ記3章 私の最も恐れたものが

ヨブ3:25「私の最も恐れたものが、私を襲い、私のおびえたものが、私の身にふりかかったからだ」

ヨブは子どもたちが集まって祝宴を開いた翌朝、彼らのために全焼のいけにえをささげていました(1:5)。それは子どもの誰かが罪を犯し、心の中で神をのろったかもしれないと考えたからです。その心の底には、もし神をのろったり、罪を犯してしまったら、神からの罰を受けることになるからです。誰もが自分の家族は健康で幸せでいてほしいと願うものです。ヨブも例外ではなく、いけにえをささげたのは未確定の罪に対してでした。反対に、ヨブが恐れていたものは、神から見放され、神罰を受けることになることだったと思います。ここではヨブが恐れていたものが、自分の身に降りかかったと言っています(25)。しかし、これから3人の友人たちと論じ合うことになりますが(2:11)、どうしてもヨブは神を怒らせたようなことをした覚えがありません。神は何も罪を犯さなかった者に対して、こうも酷い仕打ちをするのだろうか。友人たちのヨブへの問いかけは終始一貫してこの問題を論じています。それは、ヨブが子どもたちの心の中を心配しいけにえをささげたように、もしヨブの心の中で何か過ちがあったのなら悔い改めるように友人たちは考えていたからです。ヨブは自分の潔白を信じますが、どうしても思い当たる節は見出せませんでした。