スケープゴートたち

マタ25:31-32「そして、すべての国々の民が、その御前に集められます。彼は、羊飼いが羊と山羊とを分けるように、彼らをより分け、羊を自分の右に、山羊を左に置きます」
全焼のいけにえには、牛、羊、山羊、鳥が捧げられました(民7章など)。和解、穀物、罪などに使われた動物でそれぞれに指定された動物がありました。しかし1箇所だけ変に分けられたいけにえについて書かれているところがあります。それはスケープゴートの語源になったレビ記16章の記述です。1頭の羊はアロンのために焼きますが、山羊は2頭のうち、1頭は焼き、1頭は生きたままで荒野に放つというものです(レビ16:6-10)。山羊はアザゼル(すなわちサタン)のもとに生きたまま行かせることであがないとされる、と書かれています。山羊は羊に比べ、目や耳が発達しており、崖などの岩場でも苦労せず登ることができます。狡猾でサタンの元に行き、生きながらえた動物として昔からサタンを表す動物としても絵画に描かれています。ここでイエス様は左に分けた者たちに「のろわれた者」と呼んでいます。まさしくクリスチャンでありながら、生きながらえてサタンのもとに行き、教会にメンバーの一員として生活していた兄弟の一人です。スケープゴートの話は、ここに来て生きた話となり、主が来られるときには、えり分けられる対象となるのです。