逆切れのわけ

2サム3:7「サウルには、そばめがあって、その名はリツパといい、アヤの娘であった。あるときイシュ・ボシェテはアブネルに言った。『あなたはなぜ、私の父のそばめと通じたのか』」
リツパには他にアルモニとメフィボシェテの子がいました(21:8)。アブネルとリツパが通じているのは、かなり有名だったようです。それにしても、アブネルの逆切れの様子もなかなかのものです。ここで1つの疑惑があります。ダビデはなぜイシュ・ボシェテの首を父サウルの葬られているキシュに埋めずに、アブネルの墓があるヘブロンへ埋めたのでしょうか?サウルのそばめリツパは、ヘブロンとの間に子供を儲けていた可能性があります。それがイシュ・ボシェテであるなら、アブネルの逆切れの様子も納得できますし、ダビデがあえて、イシュ・ボシェテの首をアブネルの墓に葬ったことも理解できます。これは飛躍した推測かも知れませんが、父以外の墓に子供が葬られることが、いかに奇妙なことかは、当時の風習を考えるなら当然吹き出てくる疑問です。隣国のダビデクラスのトップが知っているということは、おそらく公然の秘密だったのではないでしょうか?実子から、母との関係をとがめられたアブネルの心境はどんなに複雑だったかと思います。