ウザだけが…

2サム6:10「ダビデは主の箱を彼のところ、ダビデの町に移したくなかったので、ガテ人オベデ・エドムの家にそれを回した」
そもそも契約の箱は、箱についている棒を通す輪に担ぎ棒を通して、レビ人ケハテ族が運ぶことがきまっていました(出25章、民4:4)。牛に引っ張らせて運ぶこと自体が間違いだったのです。主の怒りを見て、ダビデは恐れました。自分自身もユダ族でありながら、エポデをつけていましたし、竪琴、琴、タンバリン、カスタネット、シンバル(5)はもちろんのこと、角笛だの、ダンスだの…モーセの律法にはないことだらけです。しかしそれらは咎められず、転びそうになった牛車に手を差し出したウザだけが怒りの対象でした。ガテ人はゴリアテの出身地でもあり、名前に「エドム」がついていることから、明らかに異邦人のオベデ・エドムです。同胞はかわいそうだから、異邦人の土地に置いて、まだ主が怒っているかどうかを見極めよう…と思っているかのようです。オベデ・エドム一族は、厄病神がきたと契約の箱を他に移したり、壊したりしませんでした。後にオベデ・エドム一族は繁栄し、多くの子供が与えられます。しかもオベデ・エドム一族は主に仕える、門衛として聖書に登場するのです(1歴26:4)。ウザのただ一つのミスが問題で、残りはすべて祝福されているのも不思議な感じがします。