アヒトフェルが離れた理由

2サム15:12「アブシャロムは、いけにえをささげている間に、人をやって、ダビデの議官をしているギロ人アヒトフェルを、彼の町ギロから呼び寄せた。この謀反は根強く、アブシャロムにくみする民が多くなった」
ギロはユダ部族に与えられた土地のことで、アヒトフェルはユダ族出身だということが分かります(ヨシュ15:51)。彼がアブシャロムに付いたことで、多くの人はアブシャロム側になびきました。なぜ神のごとく語る賢者(26:23)アヒトフェルはダビデと敵対する立場を取ったのでしょう?彼にはエリアムという息子がいました(2サム23:34)。そしてエリアムの娘はバテ・シェバです(11:3)。ややこしい話ですが、ダビデの妻バテ・シェバの祖父はアヒトフェルでバテ・シェバもユダ族出身です。系図から考えて、アヒトフェルはかなりの年齢になっていたようです。主は彼の語る言葉に知恵を与え、ダビデもアブシャロムも彼の助言を大切にしていました。この人間関係の中で、自分の孫娘の夫ダビデを裏切る要素は、ウリヤの殺人が思い当たります。バテ・シェバとウリヤの結婚を祖父であるアヒトフェルが祝福したことは簡単に想像できます。しかしダビデはバテ・シェバの美しさに目を奪われ、平和な家庭を壊し、アヒトフェルの孫を不当に妻にしました。アブシャロムはソロモンより、かなり年上の兄です。バテ・シェバの件とアヒトフェルの心の中を読んでいたのではないでしょうか?ダビデから離すには今、ダビデから離れるには今…お互いの利害が一致した瞬間でした。