そんなに嘆く前に

2サム18:33「すると王は身震いして、門の屋上に上り、そこで泣いた。彼は泣きながら、こう言い続けた『わが子アブシャロム。わが子よ。わが子アブシャロム。ああ、私がおまえに代わって死ねばよかったのに。アブシャロム。わが子よ。わが子よ』」
ダビデはアブシャロムの妹タマルが辱められたとき、怒りはしたもののアムノンに厳しい罰を与えませんでした(13:21)。それゆえ、アブシャロムはアムノンへの復讐心を持ち続け、最後は殺してしまうのです(13:29)。ダビデはアブシャロムを憎みましたが、罰を与えるようなことはしませんでした(13:39)。悪が行われたとき、あるいは義を逸脱する行為があったとき、ダビデは何もせず、見逃してしまったのです。一方ヨアブはアブシャロムのために知恵を使い、テコアの女を遣わして仲裁を図りました(14:2-6)。しかし2年もダビデはアブシャロムに会わず、ヨアブもアブシャロムの呼び出しに応じませんでした(14:28-29)。アブシャロムがヨアブの畑に火をつけ、強制的に呼び出します(14:31)。おそらく火をつけたことが、ヨアブとアブシャロムとの関係が崩壊するきっかけだったと思います。ダビデはどんなにアブシャロムを愛していたとしても、娘を犯されても放置、息子を殺されても放置するなら、どんな結末になっても文句は言えないと思います。