ゼデキヤの思い

エレ38:6「そこで彼らはエレミヤを捕え、監視の庭にある王子マルキヤの穴に投げ込んだ。彼らはエレミヤを綱で降ろしたが、穴の中には水がなくて泥があったので、エレミヤは泥の中に沈んだ」
王子マルキヤが使う水飲み用の井戸は、飢饉のために干上がっていました。すでにエレミヤが預言した「この町に留まる者は剣とききんと疫病で死ぬ(2)」という預言が始まっていたのです。自国が滅ぼされることを預言する者は厄介な存在です。エレミヤは鎖につながれても、主からの言葉を曲げませんでした。それゆえ、預言の言葉は成就され、エレミヤが捕らえられていた場所には食べるパンもなくなっていたのです(9)。それでもゼデキヤ王はエレミヤが自分に都合のいい預言をしてくれるのではないか、と甘い期待を持っていました。エレミヤを引き上げさせたのは、もう一度預言を聞くためです(14)。自分が良ければいいと思う心は、主のみ心からかけ離れています。ゼデキヤ王が少しでも、そのことに気づき目の前のバビロニアに恐れることなく、悔い改めることが出来たなら歴史は変わっていたかも知れません。しかし人の肉の思いは、御心と一致しないものなのです。