本当に向くべき方向

エレ37:14「エレミヤは、「違う。私はカルデヤ人のところに落ちのびるのではない。」と言ったが、イルイヤは聞かず、エレミヤを捕えて、首長たちのところに連れて行った」
もし勝利がユダ王国の上にあるのなら、どんなに「バビロンによってこの国は滅ぼされますよ」と言っても、エレミヤが捕まることはなかったでしょう。ユダが攻められない、と預言した他の預言者はどこかへ行ってしまいました(19)。イルイヤの「カルデヤ人のところに落ちのびる」という推測は、バビロンが攻めてくることを自覚している現れです。エレミヤが間違っているなら、正しい預言者を通して主の御心を知る必要があります。自国が滅びる預言を取り消して欲しいのかもしれませんが、エレミヤを捕らえ牢獄に入れたとしても何の解決にもならないと思います。ましてエレミヤが亡命を企んでいるなどと考えるなら、ますますエレミヤの言うことに真実味が帯びるだけです。人は誰でも自分に関する悪い噂は、消し去りたいと願います。主は何度も悔い改めて、主に立ち返ることを警告しました。人の心が自分のほうだけに向いているなら、悔い改めないで誰かのせいにしてしまうのです。イルイヤも首長たちもゼデキヤもみんなスケープゴートはエレミヤだと決め付けていたように思えます。