預言は長い目で…

エレ46:27「わたしのしもべヤコブよ。恐れるな。イスラエルよ。おののくな。見よ。わたしが、あなたを遠くから、あなたの子孫を捕囚の地から、救うからだ。ヤコブは帰って来て、平穏に安らかに生き、おびえさせる者はだれもいない」
確かにクロス王の時代…つまり70年後には、ユダヤ人たちは解放され、エルサレムへの帰還が許されました。しかし70年はあまりにも長い年月だったため、故郷に帰る選択をしたのはユダとベニヤミン族とわずかな異邦人だけでした。出エジプトでさえ、40年の荒野暮らしだったのに、今回はさらに30年長いのです。出エジプト時代には主に従わなかったほとんどの民が死んで、世代交代がおきるまで40年待たなければなりませんでした。しかし70年となると、さらに倍近くの年数です。多くの者たちはバビロニアで生まれ、一度も故郷を見たことがありません。たとえこのエレミヤの言葉が残され、70年後のバビロニアの子孫に伝わったとしても、彼らはエルサレムに戻る決心をするでしょうか?エズラ、ネヘミヤ記を読むなら、彼らがいしずえさえ無いエルサレムの神殿跡を見たとき、心がなえやる気が失せていたことがわかります。さらに10支族からの支援拒否、神殿再建妨害などいろいろな出来事が起きます。平穏で安らかな日々になるにはさらに年月が必要でした。