モアブへの預言

エレ48:47「しかし終わりの日に、わたしはモアブの捕われ人を帰らせる。――主の御告げ。――」ここまではモアブへのさばきである」
48章はモアブ人に対しての預言です。モアブは元々エモリ人のヘシュボンを占領し(民21:26)、ケモシュという神を崇拝していました。ケモシュはソロモンも拝んだことのある神で(2王23:13)、子どもを捧げることを要求する神でした(2王3:27)。以前にも書きましたが、信仰の祖であるアブラハムがイサクを捧げる話は、近隣のモアブやエモリ人にとっても有名な話だったのです。イスラエルの神、主(エホバ、ヤハウェ)はそれ以降、誰にも子どもを捧げよとは命じていません。しかしアブラハムの子孫たち・・モアブやアモンなども含まれる・・は、信仰を試すような神を好んだのです。モアブにはケモシュ、シドンにはアシュタロテ、アモンにはミルコムあるいはモレク(1王11:33)という神々がおり、それぞれ自分の子を捧げるように要求しました。それゆえモアブもバビロニアに負けてしまいますが、やがて捕囚から解放されるとあります。モアブも元々は主の民だったからです。