ステパナの家族

1コリ16:15「兄弟たちよ。あなたがたに勧めます。ご承知のように、ステパナの家族は、アカヤの初穂であって、聖徒たちのために熱心に奉仕してくれました」
アカヤ地方はローマ自治区で当時の総督はガリオでした(使18:12)。マケドニアの南で現在のギリシャに当たります。当時の首都はコリントでコリントを含むかなり大きな土地を支配していました。そのアカヤでパウロが唯一洗礼を授けたのがステパナの家族で(1:16)、初穂でもありました。パウロがコリントに1年半滞在していたころの話だと思われます(使18章)。コリントの教会には分裂があり(1-4章)、不道徳が見られ(5-6章)、初代教会がユダヤの習慣や他宗教の影響をうまく治める様子が書かれています。とくにアポロやペテロという信仰者のために、誰から洗礼を受けたかということで分派が起きる有様でした(1:12)。しかしパウロが唯一洗礼を授けたステパナの家族を中心に教会が運営されていたようです。教会は強いリーダーに属するグループで派閥争いをする場所ではありません。そんなことを気にしている間は、教会になっていないのです。お互いが愛し合い、仕えあう関係こそパウロが伝えようとしたことではなかったでしょうか?