創世記23章 彼の所有となった

創23:20「こうして、この畑地と、その中にあるほら穴は、ヘテ人たちから離れてアブラハムの私有の墓地として彼の所有となった」

アブラハムは主の言われた土地に来ていましたが、現地の人にとっては居留している異国人にすぎなかったのです(4)。それゆえに、サラのための墓地は代々受け継がれるためにも、アブラハムの所有でなければなりませんでした。アブラハムは、財産を多く持ち、その土地でも人々に敬われていたので、ヒッタイトの人々は墓地の土地を譲ろうとしました(6)。しかし、アブラハムは土地の権力者エフロンに、畑地を代価をつけて支払うと申し出ています(9)。エフロンもまた、他のヒッタイト人と同様に畑地とほら穴を差し上げますと言っています。二度の無償の申し出をアブラハムは断り、なんとかしてサラの墓地はもらったものではなく、自分の支払った土地に彼女を葬りたかったのだと思います。400シェケルという代価は、おそらく当時の価値としても高かったと推測できます。エフロンは「それなら私とあなたとの間では、何ほどのこともないでしょう(15)」と、値段をつけた理由を述べています。しかし、マムレに面するエフロンの持っていた広大な畑地とほら穴、さらに畑地の周りの木々にいたるまでが含まれており、単なる墓地ではなく広い土地が400シェケルの対象でした(17)。アブラハムの私有地としての記録はこれが最初となっています。