金があり、多くの真珠があっても

箴20」15「金があり、多くの真珠があっても、知識のくちびるが宝の器」
「多く」のヘブル語は「rob(ロブ)」で「あり余る」という意味で、「真珠」の「peniyn(ペニイン)」は「サンゴ」や「ルビー」など高価な石を表わす男性名詞になっています。当時やはり金は最高の価値があったようで、ソロモンは「銀はソロモンの時代には、価値あるものとはみなされていなかった」とあるように、石のように金を使っています(1王10:21)。たとえあり余るほどの高価な宝石を持ち合わせたとしても、知識を語るくちびるのほうがもっと価値があると語られています。原文では「yeqer(ヤカー)」という「名誉」とか「大切な」という単語が使われ、知識を持つことの大切さは金や多くの宝石よりも価値があることが強調されています。これはソロモンの箴言の中心をなしているテーマでもあります。箴言の最初に語られたのが「主を恐れることは知識の始め(1:7)」というものでした。「主への恐れはきよく、とこしえまでも変わらない(詩19:9)」さらに「金よりも、多くの純金よりも好ましい。蜜よりも、蜜蜂の巣のしたたりよりも甘い(詩19:10)」とあるとおりです。