美しいが、たしなみのない女

箴11:22「美しいが、たしなみのない女は、金の輪が豚の鼻にあるようだ 」
「たしなみ」のヘブル語「ta'am(タアーム)」は、「判断」とか「味わう」という意味があります。ある程度の人生経験がないと身につかないものです。「美しい」のヘブル語は「yapheh(ヤフェー)」で、ソロモンは他にも「麗しさは偽り、美しさはむなしい(31:30)」という箴言を残しています。また「美しさを心に慕うな(6:25)」ともあり、見た目の美しさがすべてではないことを教えてくれています。ソロモンが知恵に満ち、箴言を語り主の戒めを心に留めている間はソロモンも道を踏み外すことはありませんでした。しかし、ソロモンは自分の語った箴言とおりに行うことができなかったようです。ソロモンは他国の女たちを愛し妻にし、彼女たちがソロモンの心を転じた、とあります(1王11:1-3)。妻たちの容姿は書かれていませんが、王の妻になるぐらいですからそれなりの美しさを持っていたと思われます。新約時代、イエス様が地上に来られた時にパリサイ人を糾弾しました(マタ23章)。どんなに律法を理解していたとしても、そ の実が伴なっていなければ律法は死んでしまいます。箴言も同様に、箴言自体は主からの知恵であり、その訓戒と教えは人生の道しるべになってくれます。ソロモンも美しい女に目を奪われず、心に慕うことがなければ、異邦の神を拝むこともなかったでしょう。