詩篇69篇 あなたの家を思う熱心が

詩69:9「それは、あなたの家を思う熱心が私を食い尽くし、あなたをそしる人々のそしりが、私に降りかかったからです」
詩篇69篇はユダヤ人たちに親しまれていたようで、新約ではこの詩からの引用が多くあります。その一つに過ぎ越しの祭りのとき、イエス様が神殿で商売をしている者たちの台を倒し、追い出す場面があります(ヨハ2:14-16)。この時に弟子たちが思い出したのが9節のことばです(ヨハ2:17)。ユダヤ人たちは小さいときから聖書を読む訓練を欠かさず、当時アラム語ギリシャ語が多く話されていたにもかかわらず、ヘブル語も理解し、話していました。神殿の商売は2種類書かれており、両替商と牛や羊や鳩をいけにえとして売る商売の2つです(ヨハ2:14)。当時、ロ ーマの貨幣が流通しており、神殿に納める通貨はユダヤのお金となっていました。そのために両替が必要だったのです。また、いけにえを持ってこなくても、その場でお手軽な鳩などを買って捧げることは一般的でした。これらは不便を解消する商売で、決して神殿の礼拝を妨げるものではありませんでした。しかし、イエス様はお金が飛び交う神殿を嫌ったのです。そこには心がこもった捧げ物がなかったからです。