1列王記17章 幾羽かの烏が

1王17:6「幾羽かの烏が、朝になると彼のところにパンと肉とを運んで来、また、夕方になるとパンと肉とを運んで来た。彼はその川から水を飲んだ」
聖書の時代では1日2食が普通だったので、カラスは1日分の食料を運んできたことになります。とは言え、カラス(烏)は忌むべき鳥の仲間で、食べてはいけない鳥です(レビ11:13-15)。現在でも聖書に基づく食事規定コーシェルでは烏を食べることを禁じています。主はそのような忌むべき動物にエリヤを養わせました。ケリテ川(5)がかれると、今度はシドン地方へ行くように命じられます(9)。ヨルダン川からシドンまでは直線距離で約120キロですから、3-4日かけてエリヤは移動したことになります。シドンは現在のレバノンで、当時はフェニキアの土地でした。そこで出会った女もフェニキア人だと思われます。その異邦人が「あなたの神、主は生きておられます(12)」と挨拶し、エリヤが誰かを知っていたかのようです。彼女の家族は小麦と油が尽きない奇跡を目の当たりにしましたが(16)、息子が病気で死んでしまうとエリヤに不満をぶつけてしまいます(18)。エリヤは自分を世話してくれた女が、自分のために不幸になることを望みませんでした(20)。人が生き返ることはいつの時代でも、大きな証しとなります(23)。やもめはエリヤが本当に神の人だと悟ります(24)。