1列王記14章 彼の母の名はナアマ

1王14:31「レハブアムは彼の先祖たちとともに眠り、先祖たちとともにダビデの町に葬られた。彼の母の名はナアマといい、アモン人であった。彼の子アビヤムが代わって王となった」
ソロモンの次の王アビヤ(アビヤム)の母はアモン人でした。ソロモンが異邦人の女を妻にし(11:1)、ナアマはその中の一人だったようです。マタイの最初の系図の中にも「タマル(マタ1:3)」や「ルツ(マタ1:5)」の異邦人の女の名前が登場します。一方、ヤロブアムはエフライム族で(11:26)、ヤロブアムの息子ナダブ(20)を暗殺し、ヤロブアム家を断絶させたバシャはイッサカル族でした(15:27)。ユダ国よりイスラエル国のほうが血筋をまだ保っています。しかし、捕囚後70年が過ぎ、エズラも(エズ10:3)ネヘミヤも(ネヘ13:23)、多くの者が異邦人の妻をめとっていることを知ります。ユダヤ人の法律ハラーハーでは、ユダヤ人の定義として、両親あるいは母がユダヤ人であることを定めています。この法は根拠が薄く、実際にユダヤ人と名乗る人の中にも父がユダヤ人という人たちも多くいます。知恵ある王ソロモンが残したものは、異邦の血と分裂の火種でした。どちらもイスラエルの国を亡ぼすためのきっかけとなり、ソロモンの死後滅亡への秒読みは始まっていたのです。