ヨシュア記17書 それが森であっても、切り開いて

ヨシュ17:18「山地もあなたのものとしなければならない。それが森であっても、切り開いて、その終わる所まで、あなたのものとしなければならない。カナン人は鉄の戦車を持っていて、強いのだから、あなたは彼らを追い払わなければならないのだ」
ヨセフ族、すなわちエフライムとマナセの与えられた土地を合わせるなら、ユダ族のものよりも広い、最大の領地になります。しかし、彼らは山や森、谷などがあって不十分だと不服を言っています。山地であろうが、森であろうが切り開いていけば、大きな土地になるではないか、とヨシュアは説得しています。また彼らは、カナン人は鉄の戦車を持っていて強くて追い出せないと泣きついています(16)。確かに木の戦車より鉄の戦車の方が強く、体当たりなどされたら、たちまち粉々になってしまいます。エフライムも(16:10)、マナセもカナン人を追い払いませんでした。それは主が追い払えと命じた命令とは違っています(3:10)。ヨセフ族の言い分には、乳と蜜の流れる約束の地なのだから、労せずして手に入るようなイメージが感じられます。どこかに甘えと妥協をはかろうとする人の弱さが見え隠れしています。これを後世の我々が読んで笑うわけにはいきません。なぜなら、ヨセフ族の甘えはそのまま現代の人の中に存在するからです。「あれが欲しい」「これが足りない」では、駄々っ子と同じです。森があるなら切り開き、強い先住人がいるなら頑張って追い出す努力が必要です。何でも天から降ってくるマナのように考えていたら大間違いです。主が用意してくださったのなら信じて切り開いていきましょう。