2歴代誌12章 「主は正しい」と言った

2歴12:6「すると、イスラエルのつかさたちと王とはへりくだり、「主は正しい」と言った」
もし、王とイスラエルのつかさが主の判断に気付かず、へりくだらなかったら、イスラエルの滅亡は早まったかもしれません。彼らの心の中には、まだ主への信仰心が残っていたのです。王が主に従わなくなったのは、王位が確立し、レハブアムが強くなったからだと書かれています(1)。人生負け知らず、すべて順風満帆な人にはへりくだる心はわからないでしょう。それでも主は、へりくだった彼らへの戒めを怠りませんでした。シシャクは、ソロモンの作ったあの300シェケル(列王記では3ミナ)の金で作った黄金の盾を奪い取りました(2歴9:16)。おそらくシシャクでなくても、どんな王でもその盾は欲しがったと思います。レハブアムはしかたなく青銅の盾を作り、近衛兵に渡しました(10)。残念ながらソロモンが栄華を誇った財宝は、彼の息子の代でそのほとんどを失うことになりました。それも主は働かれ、富に頼らず、自分の知恵に頼らず、主に信頼し従うことを学ばせるためだったと思います。レハブアブにはアブシャロムの娘マアカという妻がおり(11:21)、彼女との子アビヤを王にしたいという願いがありました。そのために各町に息子たちを分散させ、食料を与え、妻を世話したとあります(11:22)。そういった金ももうなくなってしまったのです。